障がい者の転職エージェント

障がい者向けのおすすめ転職エージェント【10選・2026年10月】

2026.09.29 蒲原雄介 32分で読める

障がい者向けの転職エージェントは、数多くあります。しかし、選び方が分からないという声は少なくありません。自分の特性を理解してもらえるのか、希望に合った求人を紹介してもらえるのか、不安に感じている方も多いと思います。

昨今、障がいのある方にとって求人環境は追い風にあります。2026年7月から企業の法定雇用率が2.7%に引き上げられ、障がい者を雇用する義務のある企業が増えたためです。

この記事では、障がい者向け転職エージェント10社の比較、失敗しない選び方、そして活用のコツを解説します。読み終える頃には、どこに相談すべきかが明確になっているはずです。

目次

この記事でわかること

  • おすすめ転職エージェント10社の特徴と、対応エリア・利用条件の違い
  • 自分の障がい種別・希望条件に合うエージェントの選び方
  • 登録から内定までの流れと、準備しておくとよいこと
  • 2026年7月の法定雇用率引き上げが、求職者にとって何を意味するか

【比較表】障がい者向け転職エージェントおすすめ10選

まず全体像を一覧で示します。各社の詳細は後述するので、気になるサービスをチェックしてから読み進めてください。なお、まずは2〜3社の併用が基本です。

サービス名 運営会社 対応障がい 対応エリア こんな方におすすめ
プロセルチャレンジ 株式会社プロセルトラクション 身体・精神・発達・知的 要問い合わせ 就労支援の現場を知る担当者に相談したい方
dodaチャレンジ パーソルダイバース株式会社 身体・精神・発達・知的 全国(オンライン対応) 支援実績の豊富さを重視する方
atGPエージェント 株式会社ゼネラルパートナーズ 身体・精神・療育 全国(拠点は東京・大阪・名古屋) 求人サイトと併用したい方
ランスタッド チャレンジド ランスタッド株式会社 身体・精神・知的 身体は全国/精神は9都府県のみ 就労経験があり大手・外資を目指す方
マイナビパートナーズ紹介 株式会社マイナビパートナーズ 身体・精神(発達含む) 全国 全国どこでも相談したい方
LITALICO仕事ナビ 株式会社LITALICO 記載なし(幅広く対応) 国内全域 自分で求人を探しながら進めたい方
DIエージェント 株式会社D&I 精神・発達の支援実績が半数 記載なし 精神・発達障がいで質を重視する方
エージェント・サーナ 株式会社イフ 身体・内部障がい 関東・関西の在住者のみ 身体・内部障がいで就労経験がある方
障害者雇用バンク 株式会社HANDICAP CLOUD 身体・精神・発達・療育 全国(47都道府県で検索可) 未経験職種に挑戦したい方
ワークリアエージェント レバレジーズ株式会社 精神・発達が中心 記載なし 就業経験がなくても相談したい方

登録前に確認しておきたい制限

サービスによっては、居住地や就労経験に条件があります。登録してから「対象外だった」とならないよう、事前に確認しておきましょう。

確認項目 該当サービス 内容
居住地による制限 エージェント・サーナ 関東(東京・神奈川・埼玉・千葉)と関西(大阪・京都・兵庫・滋賀)の在住者が対象
居住地による制限 ランスタッド(精神障がい) 東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪・群馬・栃木・茨城・兵庫の在住者が対象
就労経験の条件 ランスタッド(精神障がい) 一般企業で週30時間以上またはフルタイムで2〜3年以上の就労実績が必要
就労経験の条件 エージェント・サーナ 就労経験のある既卒者が対象。面談時に障害者手帳が必要
紹介対象外の働き方 DIエージェント 派遣および週20時間以下の仕事は紹介していない

障がい者向け転職エージェントとは

障がい者向け転職エージェントとは、障がい者雇用枠の求人を専門に扱い、キャリア相談から応募・面接・入社後のフォローまで伴走してくれる無料のサービスです。

一般向けの転職エージェントとは、担当者が持つ知識も、扱っている求人も異なります。障がい特性への理解を前提に、必要な配慮を企業に伝える役割も担ってくれます。

なお、この記事で紹介するサービスはすべて求職者は無料で利用できます。

転職サイトとの違い

「エージェント」と「サイト」は似た名前ですが、役割がまったく違います。

転職エージェント 転職サイト
求人の探し方 担当者が紹介してくれる 自分で検索する
サポート 書類添削・面接対策・条件交渉あり 基本的になし
非公開求人 あり なし
進め方 担当者と相談しながら 自分のペースで
向いている人 何から始めるか迷っている方 自分で比較検討したい方

エージェントの大きな利点は、非公開求人を紹介してもらえることです。企業が求人を公開しない理由はさまざまで、応募が殺到するのを避けたい場合や、募集していることを社外に知られたくない場合などがあります。

一方、転職サイトは自分のペースで探せる自由さがあります。多くの方は両方を併用しています。エージェントに相談しながら、自分でもサイトで求人を眺める。この組み合わせが現実的です。

なぜ無料で使えるのか

「無料と聞くと、かえって不安になる」という声をよく聞きます。仕組みを知っておくと安心できます。

転職エージェントの費用は、求職者ではなく、採用した企業が支払っています。人材を紹介して採用が決まった時点で、企業からエージェントに報酬が支払われる仕組みです。だから求職者は最初から最後まで無料で利用できます。

無料だからといってサポートの質が落ちるわけではありません。むしろ企業が費用を負担するため、エージェント側もミスマッチを避けたいという動機が働きます。早期に退職されてしまえば、企業からの信頼を失うからです。

ただし、この仕組みには知っておくべき側面もあります。企業から報酬を得る構造上、担当者が応募を勧めてくることがあるという点です。気が進まない求人は断って構いません。最終的な判断は自分で行う姿勢を持っておきましょう。

なお、登録後に料金を請求されることはありません。もし費用を求められた場合は、正規のサービスではない可能性があります。

2026年7月の法定雇用率引き上げで何が変わったか

障がい者の求人環境は、この数年で大きく変化しています。

企業には、障害者雇用促進法により一定割合以上の障がい者を雇用する義務があります。この割合を「法定雇用率」といいます。

2026年7月1日から、民間企業の法定雇用率は2.5%から2.7%に引き上げられました。あわせて、雇用義務の対象となる企業規模も従業員40人以上から37.5人以上へと拡大しています。

時期 法定雇用率 対象企業
2024年3月まで 2.3% 従業員43.5人以上
2024年4月〜 2.5% 従業員40人以上
2026年7月〜 2.7% 従業員37.5人以上

求職者にとって、これは採用ニーズが構造的に増えていることを意味します。これまで雇用義務のなかった中小企業も、新たに採用に動き始めています。法定雇用率を達成できない企業には納付金が課されるため、企業側の本気度も上がっています。

一方で、注意しておきたい点もあります。「雇用率を満たすための採用」も一定数存在するということです。入社後に十分な業務を任せてもらえず、居心地の悪さを感じるケースもあります。

だからこそ、求人数の多さだけでなく、入社後の定着支援があるかどうかを見極めることが、これまで以上に重要になっています。

障がい者におすすめの転職エージェント10選

ここからは、10のサービスを紹介します。それぞれ得意な障がい種別も、対応エリアも、求められる就労経験も異なります。「有名だから」ではなく、自分の状況に合うかどうかで読み進めてください。

なお、求人数の表記は各社で集計方法が異なります(サイト全体の掲載件数を示す場合と、エージェント経由の件数を示す場合があります)。単純比較はできない点にご留意ください。

1. プロセルチャレンジ

プロセルチャレンジ 公式サイトのスクリーンショット

運営会社 株式会社プロセルトラクション
対応障がい 身体・精神・発達・知的障がい
対応エリア 要問い合わせ
障害者手帳 記載なし
就労経験 記載なし

精神・発達障がいのある方の雇用知見をもとに、一人ひとりのキャリアプランに寄り添ったカウンセリングを行う転職エージェントです。

このサービスが他と一線を画すのは、運営グループが就労継続支援A型事業所「プロセルワークス」を自社で運営している点にあります。多くの転職エージェントは企業に人材を紹介することが業務の中心ですが、同グループは障がいのある方が実際に働く事業所を、自ら日々運営しています。

つまり「どんな業務が、どんな特性の方に向いているか」「どういう環境設定なら無理なく続けられるか」を、机上の知識ではなく現場で積み上げてきたということです。

また、親会社の株式会社プロセルトラクションは企業の営業・マーケティング支援やBPOを本業としており、業務を分解し、切り出し、設計することを得意としています。求人票に書かれた職種名だけで判断せず、実際の業務内容まで踏み込んだマッチングができるのは、この背景があるからです。未経験から挑戦できる求人を扱っているのも、業務の切り出し方を知っているからこそといえます。

担当者が企業と密に連携しているため、求人票だけではわからない職場の雰囲気や、具体的な配慮事項についても情報を得やすいのが特徴です。

※以下は、グループが運営する就労継続支援A型事業所「プロセルワークス」を利用された方の体験談です。

「以前から一人暮らしをしたいと思っていたので、そのために収入を増やす必要があったんです。すると、グループ会社のプロセルトラクションで、私のスキルを活かせるようなポジションを用意して就職までサポートをしてもらえました」(30代男性・T.Oさん)

こんな方におすすめ

  • 身体・精神・発達・知的障がいがあり、特性への理解がある担当者に相談したい方
  • 未経験の職種にも挑戦してみたい方
  • 「この仕事は自分にできるだろうか」という不安から相談したい方
  • 求人紹介だけでなく、働き方そのものから一緒に考えてほしい方

2. dodaチャレンジ

dodaチャレンジ 公式サイトのスクリーンショット

運営会社 パーソルダイバース株式会社
対応障がい 身体・精神(発達含む)・知的
対応エリア 全国(電話・オンラインで相談可/拠点は品川・大阪・名古屋)
障害者手帳 必要(申請中も相談可)
就労経験 不問

転職サービス「doda」を運営するパーソルグループの、障がい者向け転職エージェントです。厚生労働省の人材サービス総合サイトのデータにもとづき、障害者の転職支援数No.1を掲げています(2025年度)。

公式サイトによれば、カウンセリング満足度は93%、就業6ヶ月時点の定着率は95%(いずれも2025年度)。求人の80〜90%が非公開求人とされており、登録しなければ出会えない案件が多いのも特徴です。

障がい内容や年齢による制限は設けられていません。紹介の対象は障害者手帳をお持ちの方ですが、申請中の方も相談できる場合があります。

こんな方におすすめ

  • 支援実績の豊富さを重視する方
  • 地方在住でオンライン相談を希望する方
  • 非公開求人を含めて幅広く探したい方

3. atGPエージェント

atGP 公式サイトのスクリーンショット

運営会社 株式会社ゼネラルパートナーズ
対応障がい 身体・精神・療育(手帳の種類による区分)
対応エリア 全国(拠点は東京・大阪・名古屋/オンライン・電話相談可)
障害者手帳 応募時に必要(取得予定も相談可)
就労経験 不問

障がい者の就労支援を長年手がけるゼネラルパートナーズが運営するサービスです。エージェント(担当者による紹介)だけでなく、求人サイトやスカウトサービスも展開しているのが最大の特徴です。

担当者からの紹介を待ちながら、自分でも求人を検索し、企業からのスカウトも受け取れる。この「三方向からのアプローチ」ができるサービスは多くありません。サイト全体の掲載求人は1,681件(2026年9月時点)です。

障がいの種類や等級による利用制限はありません。応募には障害者手帳が必要ですが、取得予定の方も相談できる場合があります。

こんな方におすすめ

  • 自分でも求人を探しながら進めたい方
  • 担当者任せにせず、主体的に活動したい方
  • スカウトを受けて選択肢を広げたい方

4. ランスタッド チャレンジド

ランスタッド チャレンジド 公式サイトのスクリーンショット

運営会社 ランスタッド株式会社
対応障がい 身体・精神・知的
対応エリア 身体は全国/精神は9都府県のみ
障害者手帳 必要
就労経験 精神障がいの場合は必要(2〜3年以上)

世界最大級の人材サービス企業が運営する転職支援サービスです。外資系企業や大手企業の求人に強く、正社員・フルタイムの求人が中心。年収アップやキャリアアップを目指す方に向いています。希望に合わせて求人を開拓する「オーダーメイド求人」や、紹介予定派遣にも対応しています。

ただし、利用にあたって確認すべき条件が2つあります。

① エリアの制限(精神障がいの場合)
専門的な就労支援を受けられるのは、東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪・群馬・栃木・茨城・兵庫にお住まいの方に限られます。身体障がいの場合は全国120か所のネットワークで対応しています。

② 就労経験の条件(精神障がいの場合)
一般企業で週30時間以上、またはフルタイムで2〜3年以上働いた実績がある方が支援対象とされています。就労経験をこれから積みたい方には、他のサービスが適している可能性があります。

なお、身体障害者手帳をお持ちで通院中の方(てんかん、高次脳機能障害、医療連携を希望する難病など)の支援にも対応しています。

こんな方におすすめ

  • 一般企業での就労経験があり、条件アップを目指したい方
  • 大手・外資系企業への転職を考えている方
  • 身体障がいがあり、全国どこでも相談したい方

5. マイナビパートナーズ紹介

マイナビパートナーズ紹介 公式サイトのスクリーンショット

運営会社 株式会社マイナビパートナーズ
対応障がい 身体・精神(発達・てんかん・視覚障がい等を含む)
対応エリア 全国
障害者手帳 必要(取得予定も相談可)
就労経験 不問

人材業界大手マイナビの特例子会社が運営する転職エージェントです。全国どのエリアでも対応しており、首都圏だけでなく地方での転職を考えている方にも選択肢があります。公開求人は764件で、多くが非公開求人とされています。

特筆すべきは、運営会社自身が障がい者雇用の当事者企業である点です。設立から4年で100名以上の障がいのある社員を採用してきた実績があり、その経験が求職者と企業のあいだの調整に活かされています。

※この100名という数字は自社の雇用実績であり、紹介実績ではありません。

こんな方におすすめ

  • 地方在住で、地元での転職を考えている方
  • 大手ならではの求人量を重視する方
  • 配慮事項の調整を丁寧にしてほしい方

6. LITALICO仕事ナビ

LITALICO仕事ナビ 公式サイトのスクリーンショット

運営会社 株式会社LITALICO
対応障がい 記載なし(働くことに障がいのある方が対象)
対応エリア 国内全域
障害者手帳 記載なし
就労経験 不問

障がい者支援を幅広く手がけるLITALICOが運営するサービスです。5,540件の求人情報を掲載しており(2026年9月時点)、求人サイトとしての情報量が豊富なのが特徴です。あわせて職業紹介サービスも提供しています。

就労移行支援事業所や就労継続支援事業所の情報も掲載されており、「すぐ就職するか、まず訓練を受けるか」を迷っている段階でも情報収集しやすい構成になっています。

なお、未成年の方が利用する場合は法定代理人の同意が必要です。

こんな方におすすめ

  • まずは自分で求人を眺めて、相場観をつかみたい方
  • 就労移行支援など、就職以外の選択肢も検討したい方
  • 情報量を重視する方

7. DIエージェント

DIエージェント 公式サイトのスクリーンショット

運営会社 株式会社D&I
対応障がい 精神・発達障がいの支援実績が半数
対応エリア 記載なし
障害者手帳 申請中・検討中も可
就労経験 不問(新卒・既卒・中途すべて対象)

障がい者雇用支援を専門とする株式会社D&Iが運営するエージェントです。7,500人以上の就職支援実績、1,600社以上との取引実績を持ち、登録から平均1〜3か月で内定に至るとされています。

支援実績の半数が精神障がい(発達障がいを含む)という点が大きな特徴です。体調の波や特性への理解が前提にあるため、精神・発達障がいのある方にとって相談しやすい環境といえます。

公式サイトのFAQでは「求人数は他社の大手サービスと比較すると少ないかもしれません」と正直に記載されています。量より質を重視する方針と読み取れます。

障害者手帳を取得済みの方に加え、申請中・検討中の方も利用できます。ただし、派遣および週20時間以下の仕事は紹介していません。

こんな方におすすめ

  • 精神・発達障がいがあり、理解のある担当者を探している方
  • 求人数より、マッチングの質を重視する方
  • 手帳を申請中・検討中の段階で相談したい方

8. エージェント・サーナ

運営会社 株式会社イフ
対応障がい 身体障がい・内部障がい
対応エリア 関東・関西の在住者のみ
障害者手帳 面談時に必要
就労経験 必要(既卒者が対象)

就労支援30年の歴史を持つ、身体障がい・内部障がいのある方に特化したエージェントです。求人数は1,322件(2026年9月時点)、そのうち非公開求人が85%を占めます。

 

公式サイトによれば、面談から2か月以内に内定を得た方が60%、入社した方の78%以上が希望額以上の初年度年収を得ているとされています。スピードと条件の両面で実績を打ち出しているサービスです。

利用には条件があります。対応エリアは関東(東京・神奈川・埼玉・千葉)と関西(大阪・京都・兵庫・滋賀)にお住まいの方に限られます。また、就労経験のある既卒者が対象で、面談時に障害者手帳が必要です。

こんな方におすすめ

  • 身体障がい・内部障がいがあり、関東または関西にお住まいの方
  • 就労経験があり、年収や条件の改善を目指したい方
  • 短期間で転職を決めたい方

9. 障害者雇用バンク

障害者雇用バンク 公式サイトのスクリーンショット

運営会社 株式会社HANDICAP CLOUD
対応障がい 身体・精神・発達・療育
対応エリア 全国(47都道府県で求人検索可)
障害者手帳 申請中・申請前も登録可
就労経験 不問

求人3,253件(2026年9月時点)に加え、大手の非公開求人を2,000件以上保有しているとされています。

特徴は、未経験職種への転職が80%以上という点です。年間300名以上と面談を行っており、キャリアチェンジを希望する方への支援に力を入れています。

求人検索で47都道府県を選択できるため、地方在住の方も求人を探しやすい設計になっています。登録ページでは20代・30代向けの打ち出しが目立ちますが、年齢制限としての記載はありません。

こんな方におすすめ

  • 未経験の職種に挑戦したい方
  • 地方在住で、全国の求人を見比べたい方
  • キャリアの方向性を模索している方

10. ワークリアエージェント

ワークリアエージェント 公式サイトのスクリーンショット

運営会社 レバレジーズ株式会社
対応障がい 精神・発達障がいが中心
対応エリア 記載なし
障害者手帳 記載なし
就労経験 不問(就業経験なしも登録可)

人材サービス大手のレバレジーズが手がける、障がい者向けの就職・転職支援サービスです。法人向けページによれば、支援対象の9割が精神・発達障がいのある方とされています。

登録時に選択する「現在の状況」に「就業経験なし(在学中も含む)」という項目があり、就労経験がない段階からでも相談できる点が特徴です。就労経験を条件とするサービスが多いなかで、これは選択肢になります。

なお、公式サイトには「入社後定着率90%以上」という記載がありますが、この数字は同社が自社で雇用している従業員を対象としたものです(2025年4月時点)。紹介した方の定着率ではない点にご注意ください。

こんな方におすすめ

  • 就労経験がなく、最初の一歩を相談したい方
  • 精神・発達障がいがあり、大手グループのサポートを受けたい方
  • 新しく立ち上がったサービスも含めて選択肢を広げたい方

10社を比較するときの3つの注意点

① 「定着率」の意味は各社で異なります
紹介した方の定着率を示しているのに対して、自社雇用の従業員を対象とした数字を掲載しているサービスもあります。同じ「定着率」という言葉でも、指している対象が違います。

② 求人数の集計方法もさまざまです
サイト全体の掲載件数を示す場合と、エージェント経由の件数を示す場合があります。数字の大小だけで判断しないでください。

③ エリアと就労経験の条件を必ず確認してください
エージェントによってカバーする都道府県が異なることがあります。登録前に確認しておくと、後々の思わぬ誤解を防ぐことにもつながります。

【目的・悩み別】転職エージェントの選び方

数ある転職エージェントの中から自分に合うサービスを選ぶために、いくつかの視点を持つことが大切です。

障がい種別で選ぶ

障がい種別によって必要な配慮や働きやすい環境は異なります。それぞれの分野で支援実績が豊富なエージェントを選ぶことで、よりスムーズな転職活動が期待できます。

精神障がいのある方には、体調の波に合わせた柔軟なサポートが欠かせません。支援実績が豊富なエージェントを選ぶことで、特性への深い理解にもとづいた支援が期待でき、ストレスの少ない職場環境や、短時間勤務から始められる求人を紹介してもらいやすくなります。

発達障がいのある方は、特定の分野で高い集中力を発揮するなど、多くの強みを持っています。特性を強みとして捉え、適した職種や企業を提案するノウハウが豊富なエージェントを選びましょう。自分の得意と苦手を正直に伝えることで、能力を最大限に発揮できる仕事との出会いが期待できます。

身体障がいのある方の転職では、勤務先の物理的な環境や通勤のしやすさがポイントになります。在宅勤務やリモートワークの求人を豊富に扱っているエージェントを検討しましょう。

知的障がいのある方は、業務の切り出し方や定着支援の手厚さを重視して選ぶとよいでしょう。

希望条件で選ぶ

自分の希望する働き方やキャリアプランに合った求人を多く扱っているかも、重要な基準です。

安定した雇用を求めて正社員を目指す方には、正社員求人を豊富に扱っているエージェントがおすすめです。在宅勤務や時短勤務など柔軟な働き方を希望する方は、そうした求人を多く扱うエージェントが適しています。自分のライフスタイルや体調に合わせて働きたい希望を明確に伝えましょう。

未経験の分野に挑戦したい方は、未経験者歓迎の求人に強いエージェントが良いでしょう。障害者雇用バンクは未経験職種への転職が80%以上とされています。プロセルチャレンジも未経験から挑戦できる求人を扱っています。

自分の状況で選ぶ

転職活動は、年齢や住んでいる地域、就労経験によっても戦略が変わります。

就労経験が浅い、またはない方は、就労経験を条件としないサービスを選びましょう。地方在住の方は、対応エリアの確認が最優先です。障害者手帳をまだ持っていない方は、申請中・検討中でも相談できるサービスから始めるのがおすすめです。

通いやすさや知名度だけでなく、その先で自分がどう成長できるかという視点も、選択の軸になります。

登録から内定までの5ステップ

初めて転職エージェントを使う方に向けて、実際の流れを説明します。全体では1〜3か月程度が目安です。

ステップ1:登録(5〜10分)

公式サイトのフォームから申し込みます。入力するのは、氏名・連絡先・障がい種別・障害者手帳の有無・希望条件などです。この時点で詳しく書けなくても問題ありません。

ステップ2:キャリアカウンセリング

担当者との面談です。オンラインや電話で行われることが多く、来社が必要なケースは減っています。

ここで話すのは、これまでの経歴、希望する働き方、そして必要な配慮事項です。うまく話せるか不安な方は、事前にメモを用意しておくと落ち着いて臨めます。

ステップ3:求人紹介・応募

面談の内容をもとに、担当者が求人を紹介してくれます。非公開求人が含まれることも多くあります。応募したい求人が決まったら、履歴書・職務経歴書の添削を受けてから応募します。気が進まない求人は断って構いません。

ステップ4:面接・条件交渉

面接の日程調整は担当者が代行してくれます。事前に面接対策を受けられるサービスがほとんどです。

給与や勤務時間、必要な配慮事項の交渉も、担当者が間に入ってくれます。自分では言い出しにくいことを代わりに伝えてもらえるのは、エージェントを使う大きな利点です。

ステップ5:内定・入社後フォロー

内定後は、入社日の調整や、在職中の場合は退職手続きの相談にも乗ってもらえます。多くのサービスでは、入社後も一定期間フォローが続きます。働き始めてから出てきた困りごとを相談できる窓口があるかどうかは、事前に確認しておきましょう。

なお、急かされることはありません。体調や状況に合わせて進められるので、自分のペースを担当者に伝えておくと安心です。

転職エージェントを使うメリット

転職エージェントを利用する主な利点を整理します。

  • 非公開求人を紹介してもらえる:条件の良いポジションや、競合が少ない優良企業の案件が含まれていることがあります
  • 書類添削・面接対策を無料で受けられる:自己PRの言語化を手伝ってもらえます
  • 給与や配慮事項の交渉を代行してもらえる:自分では言い出しにくいことを伝えてもらえます
  • 企業の内部情報を事前に知れる:職場の雰囲気や、すでに働いている障がいのある社員の状況などを確認できます
  • 在職中でもスケジュール調整を任せられる:面接日程の調整を代行してもらえます
  • 入社後も相談できる:定着支援を行うサービスが増えています

実際に支援を受けた方は、希望を伝えたことで機会が広がった経験をこう振り返っています。

「面接時に『いろいろなWebの仕事をしてみたい』と伝えたら、多くのWebに関わる仕事に挑戦させてもらえました」(30代男性・T.Oさん/就労継続支援A型事業所の利用者)

利用する際の注意点

一方で、知っておきたい注意点もあります。

  • 担当者との相性がある:合わないと感じたら変更を申し出て構いません
  • タイミングによって希望に合う求人がないことがある:複数社に登録しておくと選択肢が広がります
  • 応募を勧められることがある:企業から報酬を得る構造上、起こりうることです。気が進まなければ断りましょう
  • 対応エリア外だと求人が少ない:登録前にエリアを確認してください
  • 連絡が途絶えることがある:その場合は遠慮なく問い合わせるか、他社を検討しましょう

紹介された求人は、断っても関係が悪くなることはありません。むしろ気が進まないまま入社すると、早期離職につながりかねません。

転職を成功させる4つの活用術

登録するだけでなく、能動的に活用することで転職成功の確率は高まります。

希望や必要な配慮は具体的に伝える

面談では、これまでの経歴や希望条件を正直かつ正確に伝えることが不可欠です。障がい特性や必要な配慮についても、できるだけ具体的に伝えましょう。

たとえば「疲れやすい」だけでなく、「1時間に1回、5分程度の休憩が必要」のように具体的に説明すると、担当者は企業側へ的確に情報を伝えられます。

自分に合う担当者を選ぶ

転職活動の成否は、担当者との相性に左右される場合があります。自分の話を親身に聞いてくれるか、障がいへの理解があるかを見極めましょう。

合わないと感じた場合は、遠慮せずに変更を申し出てください。ほとんどのエージェントに担当変更の制度があります。ストレスを感じながら活動を続けるよりも、自分に合った担当者と進めるほうが良い結果につながります。

推薦文は必ず確認させてもらう

転職エージェントは企業に求職者を紹介する際、推薦文を提出することがあります。推薦文には担当者から見た強みや推薦理由が書かれており、選考に影響を与える場合があります。

提出前に内容を確認させてもらいましょう。自分のアピールしたい点とずれていないかを確認することで、ミスマッチを防げます。

2〜3社を併用する

各エージェントはそれぞれ独自の非公開求人を保有しているため、複数登録することで出会える求人が増えます。また、複数の担当者からアドバイスを受けることで、客観的な視点も得られます。

ただし、4社以上になると連絡の管理が煩雑になります。まずは2〜3社から始めるのが現実的です。

知っておきたい基礎知識|オープン就労とクローズ就労

障がいのある方の働き方には、オープン就労とクローズ就労があります。どちらを選ぶかで働き方が大きく変わるため、自分の体調やキャリアプランを総合的に考えて判断しましょう。

オープン就労とは

自分の障がいを企業に開示し、障がい者雇用枠で働く方法です。

メリットは、障がい特性に応じた合理的配慮を受けられる点です。通院のための休暇取得や業務量の調整を求めることができ、安定して長く働きやすい環境が整います。

一方で、応募できる求人が障がい者雇用枠に限られる点、給与水準が一般枠より低い傾向にある点は考慮が必要です。

障がいへの配慮を受けながら無理なく働きたい方、体調管理に不安がある方に向いています。

クローズ就労とは

障がいを伝えず、一般雇用枠で働く方法です。

職種や業種の選択肢が広がり、給与水準も一般枠の基準になるのがメリットです。しかし業務上の配慮を求めるのが難しく、体調管理はすべて自己責任となります。

障がいによる業務への影響がほとんどなく、特別な配慮がなくても自己管理ができる方に向いています。

どちらを選ぶべきか

判断の軸は3つあります。

  • 体調の安定度:波がある場合はオープン就労のほうが続けやすい傾向があります
  • 必要な配慮の度合い:通院や業務調整が必要ならオープン就労が適しています
  • キャリアの方向性:専門性を活かしたい場合、一般枠に選択肢が多いケースもあります

なお、「上司や人事にだけ伝え、同僚には開示しない」という半オープンという選択肢もあります。二択で考えず、担当者に相談しながら自分に合う形を探してみてください。

よくある質問

Q. 障害者手帳がなくても利用できますか?

サービスによって異なります。申請中・検討中の段階でも相談できるサービスもあれば、面談時に手帳が必要なサービスもあります。手帳をお持ちでない場合は、登録前に各社に確認するか、手帳がなくても相談できるサービスから始めるとよいでしょう。なお、障がい者雇用枠での応募には原則として手帳が必要です。

Q.在職中でも利用できますか?

利用できます。在職中に始める方が多数派です。面接の日程調整を担当者が代行してくれるため、働きながらでも進めやすい仕組みになっています。

Q.何社くらい登録するのがよいですか?

2〜3社が目安です。各社が独自の非公開求人を持っているため、複数登録すると選択肢が広がります。ただし4社以上になると連絡の管理が煩雑になり、かえって負担が増えることがあります。

Q.就労経験がなくても利用できますか?

サービスによります。就労経験を条件としているサービス(エージェント・サーナ、ランスタッドの精神障がい支援など)がある一方、就業経験がない方も登録できるサービスもあります。この記事の比較表で確認してください。

Q.紹介された求人は断ってもいいですか?

断って構いません。気が進まないまま応募して入社すると、早期離職につながりやすいので、「今回は見送らせてください」とはっきり意志を伝えるのがよいでしょう。理由を細かく説明する必要はありませんが、伝えられる範囲で共有すると、次の紹介の精度が上がる可能性があります。

Q.地方在住でも利用できますか?

多くのサービスがオンラインや電話での相談に対応しているため、地方在住でも利用可能です。ただし、エージェント・サーナのように対応エリアが限られるサービスもあります。全国対応をうたっているサービスから検討するとよいでしょう。

Q.就労移行支援とどちらを使うべきですか?

現在の状況によります。すぐに就職できる状態であれば転職エージェント、働くための準備やスキル習得から始めたい場合は就労移行支援や就労継続支援が選択肢になります。体調に波がある、ブランクが長いといった場合は、まず就労支援事業所で生活リズムを整えてから転職活動に移る方も少なくありません。迷っている場合は、両方の相談窓口で話を聞いてみるのも一つの方法です。

Q.担当者と合わないと感じたらどうすればいいですか?

担当者の変更を申し出て構いません。ほとんどのサービスに変更制度があります。「相性の問題なので、別の方にお願いできますか」と伝えれば、角も立ちません。合わない担当者と無理に続けるより、変更したほうが結果的にうまくいきます。

まとめ

障がい者向け転職エージェント10社と、選び方・活用術を解説しました。

納得できる転職を実現するには、自分の障がい特性や希望条件に合ったエージェント選びが欠かせません。対応エリアや就労経験の条件がサービスごとに異なるため、登録前の確認をおすすめします。

まずは2〜3社に登録し、それぞれの雰囲気や担当者との相性を比べてみてください。法定雇用率の引き上げにより求人は増えており、動き出すには良いタイミングです。

もし、どこに相談すべきか迷っているなら、プロセルチャレンジも選択肢の一つです。就労支援の現場を自ら運営するグループだからこそ、「この仕事が自分にできるだろうか」という不安から一緒に考えてくれます。

まずは無料相談で、一歩を踏み出してみませんか。

監修者

長谷川 裕樹
株式会社プロセルトラクション 代表取締役
就労継続支援A型事業所「プロセルワークス」代表

2008年、株式会社リクルート入社。多種多様な商材の営業・マーケティング業務や組織マネジメントを経験。福利領域の新規事業責任者を務めた際に、日本における社会福祉の課題に直面する。

その後、法人向け営業支援事業を展開する株式会社プロセルトラクションを設立。大手IT企業の障害福祉事業所向け業務支援ソフトの立ち上げ・拡大に携わるなかで、障害福祉における就労支援の課題を目の当たりにし、精神・発達障がいのある方を対象とした就労継続支援A型事業所「プロセルワークス」の開設に至る。

現在は、障がい者向け転職エージェント「プロセルチャレンジ」および同事業所を通じて、障がいのある方の就労支援に取り組んでいる。

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