卒業された方の声
T.Oさん:プロセルワークス取材
プロセルワークスで「好き」を見つけ仕事の幅を広げる
精神・発達障がいのある方が自分の得意な仕事を見つけ、やがて適切な仕事が見つかり、充実した人生を送れるように、プロセルワークスはその人一人ひとりにあった業務や環境を用意しています。
今回は、プロセルワークスの利用者として1年半にわたって就労後に、グループ会社であるプロセルトラクションでの就業が決まったT.Oさん男性30代に、お話をお聞きしました。
現在はプログラミングの知識を活かして活躍
- ——T.Oさん、お久しぶりです。現在は、どのようなお仕事をされているのですか?
- お久しぶりです。現在は、プロセルトラクションで働いており、主にPython言語を使ったWebクローリングやスクレイピングなどを担当しています。プロセルトラクションは、さまざまな企業の営業やマーケティングを支援する会社で、私は最近では顧客である不動産会社のデータベースを作るサポートや、データベースを検索するためのアプリケーション開発にも取り組んでいます。具体的には、GoogleのGAS(Google Apps Script)という言語を使っています。
- ——なかなか難しそうな内容ですが、もとからプログラミングの知識や経験はあったのですか?
- はい、大学での専攻はコンピュータサイエンスで資格も取っていましたし、プログラミング系は非常に興味がありました。PCの基礎知識は一般的な方と比べてあったと思います。簡単なスクリプト言語のプログラミングはできましたが、現在の仕事で使用している言語は、就職してから学びました。特にWebクローリングは、今までやったことがなかったので、半年ぐらい経過してようやく慣れてきたかなと思います。
- ——新しいことにも挑戦されていてすばらしいですね。プロセルトラクションへ就職したきっかけはどのようなものだったのでしょう?
- プロセルワークスにお世話になっていた頃、月1回に支援員の方との面談がありました。以前から一人暮らしをしたいと思っていたので、そのために収入を増やす必要があったんです。すると、グループ会社のプロセルトラクションで、私のスキルを活かせるようなポジションを用意して就職までサポートをしてもらえました。とてもありがたいサポートでした。
心身の不調に苦しむも再起の道を探った
- ——お答えしにくいかもしれませんが体調を崩したきっかけを教えていただけますか。
- もともと家庭環境があまり良くなく、中学時代の厳しい部活動などの影響で精神的に不安定な状態が続いていました。大学4年生のときに就職や進学の選択肢が多すぎて悩み、心療内科に行きましたが、処方された薬が合わなくて症状が悪化してしまったんです。一時は入院も経験し、就職や進学の機会を諦めざるを得ない状況になりました。
- ——その後、キャリアを再設計するのは大変だったのではありませんか。
- なんとか塾講師として働き始めたのですが、薬で症状が良くなる気配もなく、次第に悪化していくつらい時期がありました。このままではいけないと受診先を変えたところ、幸運にも効き目のある新しい薬と出会えました。おかげで不眠症状が改善され、新しいことにチャレンジする気持ちが芽生えました。そして、ハローワークを通じてプロセルワークスのことを知ったんです。
- ——プロセルワークスを選んだのは、なぜですか。
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他の事業所のことも調べていたのですが、プロセルワークスのウェブページを見たときに、他と比べて業務の幅が広いなと感じたんです。事務やWeb、プログラミング、ライティングなど、いろいろな仕事があるのは魅力的でした。当時から親会社であるプロセルトラクションが福祉以外の営業・マーケティング系の事業をメインにしていることも面白いと思いました。自分の可能性も広げられるのではないかという印象を受けました。
一度は自宅から通いやすい事業所に決めかけていたのですが、やはり業務内容が面白そうで、自らの成長につながる環境がいいと思って、プロセルワークスに決めました。
- ——プロセルワークスでの業務についてお聞かせください。
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まずは事務系のPC作業に始まり、その後、ライティングや資料作成、Web編集の仕事を担当させていただきました。
私はもとからWeb関連の仕事に、興味があったんです。大学では「コンピューターサイエンス」を専攻し、PC系の資格も取得していました。インターン先では簡単なプログラミングの経験もあったので、面接時に「いろいろなWebの仕事をしてみたい」と伝えたら、多くのWebに関わる仕事に挑戦させてもらえました。
プロセルワークス内の掲示物の作成や、後に就職することとなるプロセルトラクションのサービスを紹介するスライドの作成は、デザインも学べて学べて非常に面白かったです。Webを投稿するWordPressに初めて触ったことや編集したことも、大変勉強になりました。
現在は、親会社で営業系のプロセルトラクションに就職していますが、以前ライティングした際に得た営業の知識が今も生きています。
持続が自信になり、得意なことがさらなる自信を生んだ
- ——プロセルワークスで得られた学び、ご自身の変化はいかがでしょう。
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正直にいって最初は体調面での不安はありましたが、通い始めてみると「意外とできるものだ」と気づきました。考えすぎず、日々の業務を繰り返すうちに、安定して通えるようになったんです。その結果、自信につながるので、またパフォーマンスが良くなる感覚は自分にもありました。
それに業務内容もマッチしていたのだと思います。最初はPCの基本作業から始まって、ライティング、資料作成、Webの編集まで幅広くやらせていただきました。特に印象に残っているのは、WordPressを使ったWeb編集やブログ機能の作成です。PHPを使って初めてWebアプリケーションを作ったんですが、これも面白くて自分の仕事の実績を増やせました。
プロセルワークスで学んだライティングスキルも今の仕事で役立っています。資料作成の経験も今の仕事に活きていますし、デザイン面でも学ぶことが多かったです。いろんなことにチャレンジできる環境があって、それを支援してくれる人たちがいる。そういう場所を選べて本当に良かったと思います。
- ——最後にプロセルワークスを検討している方へ、メッセージをお願いいたします。
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そうですね、落ち着いた環境で仕事をしたい方には、おすすめの環境です。私自身も、一人でコツコツ物事に取り組むのが好きだったので、環境があっていました。細かい作業が苦にならない方も多いと思いますが、そういう方なら無理なく続けられるのではないでしょうか。
でも、プロセルワークスには、本当にいろんな種類の仕事があるので、自分に合った仕事を見つけられる可能性は高いと思います。これまでやったことがないと不安に思うかもしれませんが、スタッフの方々がしっかりサポートしてくれますし、思わぬ適性が見つかる可能性だってあります。
無理せず目の前のことに一つずつ取り組んでいけたらいいと思います。症状も、得意なこともみんな違って当たり前です。運よく「もっと深く勉強してみたい」と思えることに出会えたら、さらに努力してスキルアップできたらよいと思います。私の場合は、プロセルワークスでの経験が今の仕事に直接つながりました。でも、それ以上に大切だったのは、「働く」ということへの自信を取り戻せたことです。規則正しい生活リズムを作れたこと、新しいことにチャレンジする勇気が持てたことが本当に大きかったですね。
- ——ご自身にあった仕事と、サポートの体制が人生の好転につながったのなら、私たちとしてもうれしいです。これからのますますのご活躍を期待しています。